今年も残すところあと2週間ほどとなりこの1年を振り返って見た所、様々な事件が世界中で起きていたことを改めて感じました。

人それぞれ感じ方が違うのでどれが最大級のニュースであったかは決められませんが、今私の脳裏に浮かぶのが日本国内では熊本地震、オバマ大統領の広島訪問、東京都知事に小池百合子氏、ノーベル生理学・医学賞に東京工業大学の大隅氏が選ばれた事、世界的には北朝鮮が水爆実験を実施した事、韓国の朴槿恵大統領の親友に依る国政介入による弾劾訴追、パリ同時テロとフランスのトラック突入テロ、フリュッセルの空港、地下鉄同時テロ、イラク軍に依る「イスラム国」拠点のモスル奪還作戦開始などです。

特に今年はテロ関連のニュースが多い様に感じますが、シリア北部アレッポの空爆では内戦は泥沼化しておりそれに依る避難民の流出と、それを受け入れる国々でのトラブルなどが日々放映されるテレビの画面を見ていると幼い子供達の置かれている環境や立場に心を痛めます。

オバマ政権はシリアなどからの難民受け入れ拡大を表明し8万5千人を受け入れるとし、更に来年9月迄にシリア難民1万人を受け入れるとしています。 しかし全米で半数を超える28の州の知事がシリアからの難民受け入れ及び再定住に反対しています。

ホワイトハウス側は厳格な審査手順を踏むことを理由に計画の実施に伴うリスクの低さを強調しているものの、パリ襲撃を受け一部の共和党議員からは内戦が続くシリアから逃れた人々を信仰する宗教に基づいて選別すべきだとの主張も出ており、オバマ大統領はこの提案を恥ずべきものとして批判しています。

そもそも何故イラクで戦争が起こりこうした大量の難民が発生したのか考えた時に、元を正せば2001年の9月11日イスラム原理主義勢力によるアメリカ同時多発テロ事件をきっかけに当時大統領であったジョージ・W・ブッシュが2003年イラクが大量破壊兵器を隠し持っていると云う疑惑を理由に報復としてアフガニスタン侵攻を行いイラク戦争へと発展して行った事です。

然し乍ら2004年10月アメリカ合衆国政府調査団は開戦時にはイラク国内に大量破壊兵器は存在せず、又具体的な開発計画も無かったと結論付けており、更にアメリカ上院情報特別委員会が旧フセイン政権とアルカイダの関係を裏付ける証拠は無いとの報告書も公表しており開戦の正当性は根底から揺らぐ結果となった訳です。

難民は最初その多くが富裕層だったこともありヨルダンを始めとするどの国の政府も難民の存在を容認していたのですが、この1、2年で津波の様に押し寄せる難民の長期化はどの国も経済的に大きな負担となり、受け入れる側の国民の不満へと発展して来た訳です。

私が現在住んでいますサウスキャロライナ州グリーンビル市はアメリカ南部のバイブルベルト地帯と呼ばれ街角に在るガソリンスタンドより教会の方が多いのではないかと感じる程宗教色の濃い都市です。

リベラルな都市ロスアンジェルスに40年近く住んでいてリタイアを機に越して来た11年前はその余りにも宗教色が強い環境にアレルギー反応を起こしそうになったのですが、慣れとは恐ろしいものでそんな私でも10年の歳月をかけて順応して来た訳ですが、先週教会の集まりの時に来月シリアからの難民が当地に来るので教会としてはその支援に廻り60万ドルを拠出したと報告され我が耳を疑ったのです。 

当時その場に居た人たちの誰一人として異議を唱える人は居らず唯黙ってその発表を聞いて居ましたが、反面これを聞いて歓喜の拍手をする人も誰一人として居ないと云う事が受け入れる州民としての複雑な胸の内を如実に表していました

更に付け加えて今後冬に入り寒くなるので各家庭1枚のコートを難民達に寄付して貰いたいとの事で寄付品の持ち寄り場所や期間などが詳しく説明されました。

サウスキャロライナ州は難民受け入れに対し反対を唱えている州ですが、今回の様な依頼と云うべきか達し事項というべきか、とにかくこの様な報告が政府から入った訳です。

テレビの画面に映し出される被害に遭った幼い子供達の姿を観るたびに心が痛み、一日も早くこの子達に両親や兄弟姉妹と一緒に住める安住の地を与えて上げたいと云う思いはあるものの、大挙して押しかける難民に平穏な暮らしを邪魔されるのは堪らないと云う矛盾する気持ちが私の中に明らかに有り、これがクリスチャンとしての私の信仰を試されているのだと思います。

アメリカは移民で成り立って来た国ですし私自身が移民と云う立場を考えると、懐深く受け入れてくれたアメリカと云う国に対して大きな感謝の念を持ち、ここで学ぶ機会を与えて貰い精神的にも成長出来その恩返しにアメリカに何かの形で貢献したいと常々思っていますし、この難民の中から将来のアメリカ大統領が出るかも知れません。

アメリカが始めた戦争で罪もない子供達や一般市民が巻き添えを喰ってこの様な状態になったのですからアメリカとしてはその責任を果たすべきで難民受け入れは当然の事と思いますが、受け入れる側としては難民の中にテロリストが紛れ込んでいる事も考慮しこれによって受けるであろう被害を考えると人道的立場だけで即受け入れを決められる程この問題は簡単ではありません。

これを読んで下さる皆様のお考えは如何でしょうか。

Posted by:ayakopiper